問題

次の作業管理と作業改善に関する用語の説明のうち、最も不適切なものはどれか。

① 作業管理は、作業方法の分析・改善によって、すべての作業が後工程の要求に合わせて、必要な物を必要なときに必要な量だけ供給するために行う活動であると定義される。

② 作業研究は方法工学ともいい、方法研究と作業測定から構成される。

③ 方法研究は、作業又は製造方法を分析して、標準化、総合化によって作業方法又は製造工程を設計・改善するための手法体系である。

④ 作業改善は、作業研究の手法を用いて1つ又は複数の作業の効率化を図る活動である。

⑤ ECRSの原則とは、工程、作業、動作を対象とした分析に対する改善の指針として用いられる。E(eliminate:なくせないか)、C(combine:一緒にできないか)、R(rearrange:順序の変更はできないか)、S(simplify:単純化できないか)による問いかけを行う基本的な考え方を指している。

解答

正解は 1 になります。

各選択肢を順番に見ていきましょう。

① この説明が最も不適切です。作業管理の定義としては狭すぎます。作業管理は、単に後工程の要求に応じて物を供給するだけでなく、作業の安全性、効率性、品質など、より広範な側面を管理する活動を指します。

② これは正しい説明です。作業研究は、仕事のやり方を改善するための「方法研究」と、作業にかかる時間を測定する「作業測定」の2つの要素から成り立っています。

③ この説明も適切です。方法研究は、仕事のやり方を分析し、より良い方法を見つけ出すための体系的な方法です。

④ これも正しい説明です。作業改善は、作業研究で学んだ方法を使って、実際の仕事をより効率的にする活動を指します。

⑤ この説明も適切です。ECRSの原則は、仕事を改善するための4つの基本的な考え方を示しています。

図解:

作業研究
│
├── 方法研究 (仕事のやり方を改善)
│
└── 作業測定 (作業時間を測定)

ECRSの原則
│
├── E: Eliminate (なくす)
├── C: Combine (まとめる)
├── R: Rearrange (並べ替える)
└── S: Simplify (簡単にする)

したがって、正解は①です。作業管理の定義がジャストインタイム生産システムの説明に偏っており、作業管理の本来の広い意味を適切に表現していません。

感想

ECRは設計改善行う上でも出てくるから知ってました!

しかしJITべったりだと①は正解、とかってなるんだろうか。

このへんまだよくわからない感覚ですね。