問題

品質機能展開に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 要求品質展開表は、顧客のニーズ及び期待の全体を把握するために作成することを目的とする。

② 品質特性展開表は、要求品質を実現するための設計要素を抽出し、重要となる要素を明確にするために作成される。

③ 設計品質設定表は、重要品質特性に対して設計上のねらい値などを設定することを目的とする。

④ 品質特性関連表は、品質特性間の関連を分析することを目的とする。

⑤ 企画品質設定表は、要求品質と品質特性との関連を明確にし、併せて品質特性に漏れなどがないかを検討することを目的とする。

解答

正解は 5 になります。

この問題は、品質機能展開(QFD)に関する記述の中で、最も不適切なものを選ぶ問題です。品質機能展開は、製品開発において顧客のニーズを具体的な設計要素に変換するための手法です。

各選択肢の解説

要求品質展開表
顧客のニーズや期待を把握するために作成される表です。顧客の声を具体的にまとめることが目的です。

品質特性展開表
要求品質を実現するための設計要素を抽出し、重要な要素を明確にするために使われます。これは正しい説明です。

設計品質設定表
重要な品質特性に対して設計上の目標値や基準を設定するための表です。この説明も正しいです。

品質特性関連表
品質特性間の関連性を分析するために使用されます。この説明も適切です。

企画品質設定表
要求品質と品質特性との関連を明確にし、特性に漏れがないか検討するための表です。この説明が不適切です。通常、このような表は「品質機能展開表」や「ホウス・オブ・クオリティ」と呼ばれることが多く、企画品質設定表という名称は一般的ではありません。

正解

正解は⑤です。この選択肢は他と比べて用語や目的が不明確であり、一般的なQFDのプロセスや用語として適切ではありません。

図解

以下は品質機能展開の流れと各表の役割を示した図です:

品質機能展開の流れ
│
├── 要求品質展開表: 顧客ニーズを把握
│
├── 品質特性展開表: 設計要素を抽出
│
├── 設計品質設定表: 目標値を設定
│
└── 品質特性関連表: 特性間の関連分析

この図で示されるように、それぞれの表には明確な目的がありますが、⑤はその中で不適切な説明となっています。

感想

QFD!こないだなんか業務で出てきたぞ!

それにしても、このへんの知識は開発時にも必要ですねえ。

開発設計してるとき習った記憶はあるのだけど、これ必須科目にしてもいいのかも。

あらためて、品質工学の勉強始めてよかったと思う反面、もっと早く取り組んでたらなとも。

まあ、何事も始めるのに遅すぎることはない!と信じて今日もがんばります。