問題

品質マネジメントシステム(JIS Q 9000及びISO 9000)に関する次の考え方や記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① 理想システムの追求は、品質マネジメントの原則の1つである。

② 品質目標の達成に必要なプロセス及び責任を明確にすることは、品質マネジメントシステムのアプローチにおける1つのステップである。

③ 組織の総合的パフォーマンスの継続的改善を組織の永遠の目標とすべきである。

④ 組織及びその供給者は相互に依存しており、両者の互恵関係は両者の価値創造能力を高める。

⑤ 組織をうまく導き、運営するには、体系的で透明性のある方法によって指揮及び管理することが必要である。

解答

正解は 1 になります。

まず、品質マネジメントシステム(QMS)とは、組織が製品やサービスの品質を管理し、顧客満足を向上させるための仕組みです。JIS Q 9000とISO 9000は、このQMSに関する国際的な規格です。

それでは、各選択肢を見ていきましょう。

②③④⑤は、品質マネジメントシステムの基本原則に沿った正しい考え方です。

プロセスと責任の明確化は、効果的なQMSの重要な要素です。

継続的改善は、QMSの中心的な考え方の一つです。

供給者との良好な関係は、品質向上に不可欠です。

体系的で透明性のある管理は、組織の効果的な運営に必要です。

一方、①「理想システムの追求」は、QMSの原則には含まれていません。QMSは現実的で実践可能な改善を目指すものであり、必ずしも「理想」を追求するわけではありません。

QMSの7つの基本原則は以下の通りです:

  1. 顧客重視
  2. リーダーシップ
  3. 人々の積極的参加
  4. プロセスアプローチ
  5. 改善
  6. 証拠に基づく意思決定
  7. 関係管理

これらの原則を図示すると以下のようになります:

   ┌─────────────┐
   │  品質マネジメントシステム  │
   │     (QMS)の7原則     │
   └─────────────┘
          │
    ┌─────────────┐
    │                     │
 顧客重視        リーダーシップ
    │                     │
人々の積極的参加    プロセスアプローチ
    │                     │
   改善      証拠に基づく意思決定
    │                     │
          関係管理

したがって、「理想システムの追求」を品質マネジメントの原則の1つとする①が最も不適切な記述となります。

QMSは理想を追求するのではなく、現実的な目標設定と継続的な改善プロセスを通じて、組織の品質と顧客満足度を段階的に向上させていくことを目指しています。

感想

はい、弊社でもQMSの活動やっていますよ!

大事なのはやはり品質、顧客満足度の向上ですね。

これを目的と手段履き違えてしまうとまあ大変なことに。

理想を追い求める事象を見かけることがありますので。

ゴールがどこにあるかを常に意識しながら仕事していきたいです!

あ、もちろん今日のも正解でしたよ!